バドミントン選手の国際大会の一日の過ごし方(菊地裕太 琉球BF)

グアテマラ

試合は1日1試合

国内の大会ではS/Jリーグなどを除き、多くの大会は1日に数試合こなすことは一般的なことだと思います。

多くのバドミントンプレーヤーが知っているように、国際大会では1日1試合が一般的。

選手によってはミックスダブルスなどもエントリーしている人もいるので、そういう場合は2試合になることもあるでしょう。

日本のインターハイのように、団体で出場しダブルスで出場し、シングルで出場となると、全て決勝まで行く選手は4〜5日の大会期間中に25試合を超えてくるのではないでしょうか。

もちろん全て決勝まで行くような選手はベスト8くらいまではそこまでタフな試合はないと思いますが、それでも夏の期間ということもありますし、体力的な消耗は激しいものです。

 

1日の流れ

まず朝に起きて朝食。

僕たちの場合は、近くに行きつけのカフェを見つけたので、毎朝そこで食事をしていました。

日に日に仲良くなる、カフェの店員たちとフレンドリーに話し、菊地選手がバドミントンの大会でこちらに来ていることを話すと、彼らも大喜び。

グアテマラでは男子シングルスで東京五輪の銅メダリストがいるので、比較的知名度のあるスポーツでもあります。

 

会場入り

試合開始の1時間半前には会場へ入ります。

仲の良い選手と話しをしながら、まずは試合の準備。

そしてウォーミングアップを行いながら、徐々に気持ちを切り替えていきます。

試合への入り方などはメンタル面を除くと、国内の大会と大きな差はないでしょう。

試合後

試合が終わると、まずはそのまま試合の感想などのコメントを取ります。

 

これは、菊地選手自身が自身のチャンネルを持っていることと、クラファンで支援してくれている方々へのためでもありました。

コメント取りが終わると、クールダウン。

特に今回は標高1500mという高地での試合であったこと、コートマットの下の床が硬いことなどもあり、入念なクールダウンが必要でした。

 

対戦相手の研究

自分の試合が終わると、次の対戦相手の研究をします。

どのショットが得意で、どのショットに苦手意識を持っているか。

スマッシュレシーブはサイドが弱いか、ボディーが弱いか。

それらのようなことを見ながら、次の日のイメージを膨らませていきます。

 

ファンサービス

菊地選手の場合は、老若男女問わず多くのファンが集まりました。

日本人選手として唯一の参戦ということもありましたが、やはり多くの人は菊地選手のプレーに惹かれてサインや写真を求めに来ていました。

特に多かったのが「シャツをくれないか」という声。

そこまで多くのシャツを持ってきていなかったこともあり、対応に苦慮していましたが、選手としては嬉しい要望。

面白い要望としては「日本のお金をくれないか」という要望。

海外のコインをコレクションしている人は結構多く、特に日本のコインは5円玉や50円玉など穴のあるコインもあるので、海外では珍しい通貨なのです。

 

対戦相手と

国際大会の面白いところは、試合前は一切話をすることのない選手も、試合が終われば気さくに話しかけてくるところ。

「裕太、俺との試合はどうだった?」

敗戦した選手は必ず、菊地選手にアドバイスを求め更なる高みを目指しています。

また、相対的に日本人選手のレベルが上がったことも、要因の一つとしてあるでしょう。

彼らは今、日本人選手から多くのことを学びたいと思っているのです。

練習

1日1試合ということもあるので、夕方前には全日程が終了し、勝ち上がった選手などはそのまま練習に入ります。

菊地選手は決勝でも戦った、フランス人の選手と仲が良かったこともあり、今大会ではほぼ毎日一緒に練習をしてきました。

「決勝で試合しような」

初日にフランス人のティノ選手が言った言葉が、現実のものとなり良いライバル関係でもあったと思います。

 

ホテルに戻ってから

試合が1日1試合でも、多くの日はホテルに戻るのは夕方くらいにはなっていたでしょうか。

ホテルに戻ってからは、少し休んで夕食へ。

夕食は中華レストランや、ハンバーガーショップ、余裕があれば地元のローカルレストランも。

世界中どこにでも中華レストランはあるので、日本人にとっては比較的食べ慣れたものが食べれますが、味のレベルを求めてはいけません。

中華料理といっても、やはりその国その国の味付けに寄ってしまいますからね。

 

自分の作業

菊地選手の場合は、動画配信を行っているため、撮りためた動画などを日本へ送り、自分でも試合動画を見直してプレーのチェックなどを行っていました。

あとは所属チームとのやりとりなど。

それらをやりつつも、試合の疲労などもあるため気がつけばベッドの上で夢の中へ。

色々な環境の変化や試合への緊張。

普段と違う環境がいかに、選手への疲労度を増すのか横目で見ながら肌感覚で感じていました。

試合後の作業や過ごし方については、選手それぞれ違うことでしょう。

まとめ

海外での試合は1日1試合が多く、国内の大会より身体的負担は楽かもしれません。

ただ、グアテマラのような高地での大会は心肺的負担が、国内より断然大きく疲労度も違いがあります。

もちろん、その国の治安などにもよりますが、他の国へ行ってもそこまでびっちり街を回れることもないでしょう。

近くに観光名所などがあれば、どこかで時間を作って無理矢理行くこともできたのかもしれませんが、今回は少し離れていましたので。

琉球ブルファイツ、菊地裕太選手の国際大会遠征では、このように過ごしていました。

ぜひ参考にしてみてください。

 

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