バドミントンのプロと実業団どう違う?
2019年現在、国内で日本のバドミントンプロ選手といえば、こちらで把握しているところで奥原選手1人。
国外も入れて見てみるとマレーシアでプロとして活動している田児選手。
一番最初に国内のプロプレーヤーとして活動し始めたのは元日本ユニシスの池田信太郎氏です。
それに続いて女子ダブルスで活躍した藤井選手もそうでしょうか。
池田君に関していえば、日本人で初めてのバドミントンプレーヤーとして活動していたので、
海外遠征などの資金面ではクラウドファンティングを利用して、新たな切り口をバドミントンのプレーヤーに提示したパイオニアでしょう。
まだクラウドファンティングが現在ほど市民権を得てない時代で開始4日で目標額を達成しているところはさすがと言ったところでしょうか。
プロのメリットとデメリット
バドミントンのプロ選手として活動する場合、日本ユニシスやNTT東日本、再春館製薬などのいわゆる企業を退職するわけなので
S/Jリーグや国内の大会に参加をしないことになります。
その代わり海外の大会にコミットしてポイントを稼ぎ、オリンピックなどの大会に向けて照準を合わせやすくなります。
奥原選手がプロに転向したのはそういうことですね。
やはり昔と比べて海外遠征が多くなった日本代表選手は、日本国内の大会と海外遠征とで体力的な疲労は相当な負担がかかっていることは間違いありません。
では日本国内のプロバドミントン選手のメリット、デメリットを挙げてみます。
メリット
- 海外の大会に集中しやすくなる
- スポンサーを個人で選べることができる
- プロ意識へのマインドチェンジ
デメリット
- 練習などの環境は全て自分で整える
- 大会に出れないほどの怪我をした時に収入面で影響が出る
- 海外遠征などでの生活は全て自分で行う
デメリットと言う書き方で書いてはいますが、実際には負担という感じで捉える方が正しいでしょう。
もちろん本人がこれらのことを負担と感じているのか、自らの成長と考えているかはわかりませんが。
今後も増加すべきか?
個人的にいうならば増加すべき。
その理由としては、奥原選手のように国内でプロ選手という道を選択するのではなく、田児選手のように海外でプロとしての日本人が増えると面白いという理由。
田児選手に関して言えば経緯など色々あったのかもしれませんが、僕は彼のような選手は海外でプレーする方が面白いと思って見ていたので
結果オーライということと、日本人としてマレーシアに良い拠点を築き上げているのではないかという印象です。
あのようなことがあったからこそ、桃田選手も結果的に世界ランキング1位まで上り詰めたわけですし。
海外のプロバドミントン
それでは海外ではどれくらいの国にプロバドミントンリーグがあるのでしょうか。
ヨーロッパ
デンマーク ドイツ オランダ スイス オーストリア
アジア
マレーシア インド インドネシア
こちらで把握しているのはこれらの国です。
もしこれらに間違いがあったり、他のリーグを知っている方はご連絡ください。
強豪国の中国ではプロリーグはないと思います。
以前は藤井選手がオリンピックを終えた後にドイツへ渡りましたが、国内でプレーしている選手はもっと海外のプロリーグに挑戦していいと思いますし、
若いうちに挑戦して様々な経験を積むという人生もありではないでしょうか。
多くの選手が実業団に進む中、1人だけ海外のプロ選手として活動するという選択肢は面白いですし、
数年経験して逆輸入プレーヤーとして実業団入りも面白いと思います。
国内では増加すべきか?
実業団といっても今の日本のトッププレーヤーの多くは半分プロ選手のようなものですし、
彼らの意識としてはプロ選手と全く同じで活動しているので呼び方が違うだけでプロ選手なのかもしれません。
ただし、奥原選手のような活動がどこまでの選手ができるのかとなると、国内の数人選手なのかもしれません。
彼女の意向としても海外遠征に集中するためとのことですので、現在国内と海外を忙しく回っているのはそう多くはないはずです。
またダブルスの選手となると、互いの意見が一致しないことには難しいところもありますし、
実業団選手と違ってダブルスのパートナー同士がほとんどの時間を一緒に過ごすというのは相当息が詰まることもあるでしょう。
それらを踏まえて考えると、まだ奥原選手のような選択は簡単ではないのかもしれません。
もちろん協会も彼らのような選手の負担を考えてはいるのでしょうが、全てが丸く収まるような形は今後も模索が続くのかもしれません。
ジュニアが目指すのは実業団かプロか
もちろん日本のジュニアは現在の多くの実業団選手を見てバドミントンプレーヤーに憧れるので目指すべきところは実業団になるでしょう。
入りたいチームや憧れのチームなど色々あるのかもしれません。
特に実業団の選手の講習会などで彼らに触れてしまうと憧れはさらに増すことでしょう。
また現在では海外プレーヤーの動画も簡単に見れる世界なので海外選手に憧れているジュニアも多いと思います。
サッカーや野球と違って小・中学生から「プロを目指そうね」と言っても理解はできないでしょうが、
高校生や大学生ぐらいになると「実業団でなく最初からプロでやってみようかな」と考えてみるのも良いと思います。
バドミントンプロコーチ
ここ最近ではバドミントンのプロコーチという立場の人が国内でも増えてきています。
プロコーチという名称自体はないのですが、自称プロコーチといったところでしょか。
ただ金銭のやりとりがある時点で「プロ」という肩書きは発生するので自称であってもプロコーチという呼び方は間違いないでしょう。
今の国内ではバドミントンのプロ選手よりもプロコーチの方が多い存在になっています。
少し前に比べるとバドミントンコーチとして生計を立てる人も増えてきました。
相場も1時間数千円単位から3万円くらいまでと幅広く、地域やコーチのスキルによって様々です。
こちらのサイトでは全国のバドミントンコーチを探せる一括のサイトになっていますので、どのようなプロコーチがいるのか見てみるのも良いでしょう。
実業団のOBから現役選手まで幅広く登録されているようです。
まとめ
バドミントンでプロ選手として活動するといことは怪我やその他の影響で成績が伸びなかった時に、収入や人気は落ちていくことでしょう。
しかし自らの中で絶対的に大きな目標と揺るがない決心があったからこそプロとしての道をそれぞれ選んでいるのだと思います。
彼らのような先駆者が新たな道筋を作り上げ、様々な相乗効果を生み出すことができると実業団選手にも良い影響を与えるのではないでしょうか。
今後もこのような選手が増えるといいですね!
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