そんなブログ記事になんの意味があるんだよという声も鋼のメンタルでブロックして今回も勝手にバドミントンを薄口評論します。
え?どうしてかって?
先日わざわざ「親子でTABIMINTONのブログのファンだ」という方がお店に来てくれたのでその方のために書きますよ。M町のMさん親子のために。
じゃ、今回は試合を見ていないのにアジア大会バドミントン薄口レビューいきまっせー。
桃田選手にとって一番難しい試合
つい先日行われた世界選手権で初の世界チャンピオンに輝いた桃田選手。
TOTAL BWF WORLD CHAMPIONSHIPS 2018 – MEN’S SINGLES WINNER
Kento Momota (JAP) beat Shi Yuqi (CHN) 21-11 21-13
Photo Credit: BadmintonPhoto#TOTALBADMINTON #TOTALBWFWC2018 pic.twitter.com/j5wLyWxRxi
— BWF (@bwfmedia) August 5, 2018
一度頂点に立つと何が難しいのかって、頂点に立った後の試合が本当に難しい。
レベルが違うので比較にはならないのですが、やはり僕自身も全国大会で優勝して地元に戻ってからの次の大会が本当に難しかった。
何が難しいのかって、
「観客とマスコミの注目度が一気に変わる」
この雰囲気が本当にプレーに大きく影響するんです。
世界チャンピオンという重圧
どのスポーツ選手もそうですが、戦いは試合中だけとは限らない。
プレーをしていない休憩中でもファンやマスコミの視線は常に突き刺さるように感じるし、意識をしていなくてもそれらは重圧にもなります。
おそらくですが、インドネシアの場合バドミントン大国なので彼のルックスも含め彼を取り巻く環境も相当なものがあったのではないでしょうか。
もちろんTABIMINOTNも10年ほど前にインドネシアを旅しながらバドミントンやりましたよ。
インドネシアでの画像はないのですが、ベトナムでTABIMINTONした時ですね。
こんな感じでアジアでは各国でTABIMINTONしてました。
現地の人にウエアーもシューズもラケットも借りてだけど。って、まあ話を戻しますか。
勝って当たり前という難しさ
見ている方からすると「世界チャンピオンになったのだからアジア大会も優勝するはず」というこの雰囲気が、当の本人からすると試合を難しくした一つの要因かもしれません。
選手からすると一番難しいのが「勝って当たり前」と思われている試合が本当に難しい。
特に今回は開催国の選手に敗退したので試合の雰囲気も相当難しくした要因の一つだと思います。
コンディション調整の難しさ
前回の世界選手権が確か8月5日。そしてそこから3週間も経たないうちにアジア大会。
テレビや結果だけで見る人には分かりませんが、移動の疲れ、時差の調整、東南アジア独特の気候の変化。
そして世界チャンピオンになってから国内でのマスコミ対応など多くの環境の変化に対応するにはかなり過酷な状況であったと想像できます。
また、おそらくですがそもそもの照準自体を世界選手権に当てていたのでアジア大会まで照準を合わせることはこの短期間では困難を極めたのではないでしょうか。
アジア大会の独特の難しさ
他のビッグ大会と少し違うところの一つに、レベル格差の難しさもあったのかもしれません。
どういうことかと言うと、他のビッグ大会では出場選手が限られるため1回戦からそこそこのレベルの選手との戦いが続きます。
しかし、このアジア大会に限ってはアジアから多くの国参加国があるため、かなりランクの低い選手と試合をすることになります。
1、2回戦と格差のありすぎる試合をこなした後にいきなりそこそこの選手と対戦すると、そのギャップにプレー対応が遅れることもあるでしょう。
ギアを徐々に上げる他の大会と違い、あるところからいきなりグンとギアを上げるのも意外に簡単なことではないのかもしれません。
マスコミがいかにいい加減か分かる記事
ネパール代表のコーチをやっていたこともありこの記事がネットに出た時にTABIMINTONにも何件か問い合わせがありました。
TABIMINTONも有名になったもんですね。
最近ブログからバドミントン関係の問い合わせ来ること多くなりましたよ。
問い合わせの内容は「ネパールのこの選手がダブルスが主戦場と書いてあるが本当か?」という内容です。
つい数ヶ月前までネパール代表のコーチをやっていた僕から言わせてもらうと全くのガセネタ。
と、言うかそもそもネパールではダブルスの練習はしない。もっと言うならダブルスのランキング自体ネパールに存在してません。
何がどうなって、どこからのソース(情報元)で彼がダブルスを主戦場とする選手と書かれているのか意味不明。
まあマスコミなんて書いたもん勝ちってところでしょうかね。どうせ適当なこと書いてもバレっこしないし。
ペンは剣より強しってことか。
因みに今回のアジア大会で桃田選手と対戦したネパールの選手はこの動画の手前の選手。
そしてブログTABIMINTONが作成した彼のプロフィールはこちら。
エントリーナンバー3が彼です。
久しぶりに自分でも読み返しましたが、頭おかしいかもしれないっすね。
ほんと、よくもまあこんなブログ記事書きながら外国で代表チームのコーチをやっていたもんだ。乙、TABIMINTON。
TABIMINTONならではの小ネタを一つ
せっかくなんでこんな小ネタも一つ入れておきましょうか。
今回ネパールの選手がアジア大会に出場できたのは開催国がインドネシアだったからという理由があるかもしれません。
これが日本や韓国、中国で開催のアジア大会ならネパール選手の参加はもしかすると微妙だったのかも。
理由は“先進国で参加をすると選手やコーチが亡命しちゃうから”というのが理由。
ネパールなどの後進国ではバドミントンに限らずどのスポーツでもあり得ることで、基本的には先進国での大会となるとそのまま亡命する人たちが出てきちゃうんですね。
詳しいことはこちらの記事から。
まあ先日は秋田であった大会にネパールの選手が数名参加していたようですが、それらもおそらくネパールのバドミントン協会から「お前は亡命しないから参加していいよ」というお墨付きがあった選手のみの参加だったかも。
これ、嘘のような本当の話。
そしてこれらの後進国は大きな大会に参加するのに、世界バドミントン連盟かアジアバドミントン連盟から補助金が出ているはず。
それがなければ財政的におそらく参加は難しいと思います。
まとめ
話戻って今回の桃田選手の敗退について。
まあメジャーリーガーのイチローだって10回打席に立って、ヒットを打てるのは3回程度だし、サッカー選手のメッシだって全ての試合でゴールができるわけでもない。
世界選手権で完璧な試合運びをして優勝した桃田選手だって全ての大会で優勝するのは周囲が思うほど簡単ではない。
もちろん本人やファンは悔しいでしょうが、まだまだ先のある選手。
一番辛いのはあと数日間、客席で他の選手の応援をしている時間が辛いかもしれませんね。
いるべき場所に自分がいないジレンマとでも言いましょうか。
それでは最後に届くはずのない苦言を元ネパール代表コーチからネパールの選手へ。
「おい、試合が終わったからってジャカルタで観光なんてしてないでちゃんと他の選手のプレーを見て勉強せーよー、ナマステ!」
以上、試合を見てもいないのに勝手に桃田選手の敗因と、見てもいないのにネパール代表チームの動向にメスを入れる薄口評論でした。
おわり。ナマステ。チキンカレー。