選手がマスクをする体育館
さて大きな大会も終わりおそらくだらだらとした練習が始まるなと思いながら、こればかりは仕方ないと諦めて本日より練習再開。
当初の予定では5人集まれば上出来かと思っていたけど、予想を遥かに超えた8人の選手が集まる。
しかし、いよいよ選手たちも毎日マスクをつけて指導にあたる僕らを見てやばいと感じたのか、練習中でもマスクを着用。
北海道の高校生は夏のインターハイ前に暑さ対策に向けてこのようにマスクをつけて練習したりしていたのを思い出しましたね。
道産子からすると本州の蒸し暑さは試合相手以上に対策を練らなければいけないことでしたから。
今日も絶好調な環境
「ローマは1日にしてならず」
「ネパールは1日にして変わらず」
はい。変わるわけもなく今日も絶好調な散らかり具合。
そしてカメラを向けるとコーチっぽく振る舞いだすネパールコーチ陣。
いいですよ、この真剣な感じ。ナショナルチームっぽいです。
画像ではね。
選手よりコーチ陣が中だるみ
まあどうせ大きな大会も終わって中だるみの中練習をしなきゃいけないんだろうなと思っていたのですが、僕の想像を大きく超えるこのネパールが僕を成長させます。
あ、コーチ陣が先にいなくなっちゃうタイプのやつね。
オーケー、オーケー。じゃあまた明日。
やっぱりこれくらい想像を超越してくれないと世の中って面白くないですからね。
想像通りの人生って全くつまらないものなので、想像を超える程度が何事もちょうど良いと思います。
好きにおやりんさい
ネパール選手権という大きな大会が終わったのにも関わらず来週には代表選手のセレクション大会を行うというネパールバドミントン。
「そんなもんせんと、選手権の成績で選べばよかろーも」なんて僕は思うのですが、何せ他の国でやっているようなかっこいい感じなことが好きで、
「次はナショナルを選考する“スーパーシリーズ”だ」とかなんとか。
ネーミングはまあいいとして、一人の選手が5日間で15試合を行いその成績で代表選手を選び直すとかなんとか。
大会ばっかりやってないで練習したら?とは思うけど、ネパールバドミントン協会が決めたことですからね。
大事な大会なのに
シングルスの成績で代表選手を選考するという大事な大会なのに
「コーチ!ダブルスの試合をやらせてくれ!」と騒ぎ出す選手たち。
「ははは。。」と苦笑いをしながら「どうぞ」と言うと、
「じゃあこれから昼飯をかけて試合をするから真剣にやるぞ!」とイキリ出す選手たち。
日本のバドミントン界は賭け事に敏感になっちゃたけど、勝手に昼飯でも晩飯でもチキンカレーでも賭けてやりなさい。
ネパールバドミントンは代表練習で賭け事を行うんです。いいんです、日本じゃないから。
賭け事のルールが幅広い
もうグダグダ感も半端なかったので、適当に練習を終わらせて「じゃあまたねー」と帰ろうとすると、
「コーチ!昼飯に行こう!」とある選手が言い出す。
まあたまにはみんなで飯でも行くかと思い一緒に行くと、どうやら試合に負けたダブルスのチームは、全員に昼飯を奢るという幅広いルールを適用。
ということで練習後にみんなで近くの食堂へ。
さてネパールの代表選手たちは練習後にどんな食事をするのか。
まずは芋。
やっぱりスポーツ選手は練習の後には芋が良いでしょう。
大体20円くらいでしょうか。
これで終わりかと思っていたらもちろんそんなことはありません。
スポーツ選手が練習後に芋だけなんてそんな馬鹿げた話あるわけないじゃないですか。
メインランチはもちろんインスタントラーメンです。
しかも卵付き!
やっぱりトレーニングの後にはインスタントラーメンっしょ★
半熟卵のロシアンルーレット
先日こちらで半熟卵を食べてお腹をやられて数日寝込んでしまった、山下君。
「すいません、卵もう怖いんで食べてもらえますか?」と卵恐怖症になってしまった彼。
こちらで卵を食べるのは正直ロシアンルーレット。やられるかやられないかは卵次第。
そんなスリリングな食事、日本では中々できることではありませんぜよ!
NBG48の食事風景
僕が今プロデュースして日本で売り出そうと頑張っているNBG48(ネパールバドミントンガール48)
そんな彼女たちの日常のオフショットを公開しましょう。
中々アイドルのオフショットなんて観れるものではありませんよ!
最年長ガール ヌンソルちゃん
やっぱり最年長は最年長らしく新聞読むよね!
「ヌンソル、お前おっさんやないか」
まあ社会に関心を持つことは良いことだ。
俺みたいに社会から隔離された人生よりよっぽどましか。
最年少ガール ニタちゃん
最年少ガールは最年少らしくスマホでゲーム。
いかんせん暇さえあればスマホでゲームばかりやっているのがネパール人の特徴。
道端でも銀行の警備員でもとにかくネパール人はスマホで動画かゲーム。
僕はスマホでゲームをやらないのですが、日本も同じようなものかな?
可愛いやっちゃ。
日本の自殺問題
さて最後はちょっとした話を。
練習が終わり地元の商店街で買い物をして歩いていると、たまに一緒に遊ぶ地元の若者たちの集団に遭遇。
「一緒にコーヒーでも飲もうぜ」と言われたのでコーヒーを飲みながら雑談へ。
まあ互いの国の政治のことや地震でどのような被害があったかなどの話の中で言われたことが「どうして日本は豊かなのに自殺がすごく多い国なのか?」と質問をされたこと。
実はこれって海外でもすごく有名な事実として知れ渡っていることで、結構その話になることが多いんです。
途上国では少ない自殺。でも日本では断トツに多い自殺。その訳は?
豊かさを履き違えた
大体この話になると僕はこう答えています。
日本が昔から持ち合わせる文化や時代背景もあるのでしょうが、僕は根本的に豊かさを履き違えた結果が自殺という結果を多く招いたのではないかと思っています。
大人の自殺も問題ですが、特に日本が突出して多いのが若年層の自殺問題。
いじめなどの問題もあるのでしょうが、大学生などの自殺問題は彼らが目指す将来に“人”としての豊かさを見出せないのが一つの要因であると感じます。
豊かさの定義
僕の一つの豊かさの定義として「やりたい時にやれる能力」ということを心にとどめて定義しています。
お金や名誉だけでなく人間は“本来やりたい時にやれること”をできればそれで良いのではないかと。
年齢を気にして「もう今からじゃ」とか「この歳になると」と勝手に決めつけず、そして周囲の目や意見を気にせず自分がやりたいと思ったらやってみる。
それでこそ“自分の人生”ではないのかと。
一人一人が勝手に自分の制限を決めず、やりたいという気持ちに素直に従う。
できるかできないか、失敗か成功かなんてどうでもいい結果。
そんなことができる、そんなことが許される国民性と許容が今の日本には必要なのではないかと常々思っています。