実は職種によっては倍率が高く海外ボランティアをしたくてもできない人が多いという青年海外協力隊。専門スキルで飛び出したものがないと参加する職種は限られてきます。そこには多くの応募があるみたいですね。
短期ボランティアに参加すると長期も合格しやすい
短期ボランティアに合格して参加すると長期のボランティアに参加するのに一つ大きなアドバンテージを持つことができます。
ですので、長期で落ち続けている人はまずは短期という選択肢を選んでから長期を選択するのも良い方法の一つだと思います。
こちらも職種や時期によるかもしれませんが短期の方が比較的長期に比べて倍率は低いのではないでしょうか。時期が限られているので、長期に比べると選択するのが難しいような気がします。
このようなことを述べることの一つに、実際にJICAのスタッフの方とお話をしてアドバイスの一つとして聞いた話でもあるからです。
JICA側としても短期で活動をしていた人は長期でも採用基準としてアドバンテージをとるようです。
期間はどれくらい?
僕の例を出してみると、職種はバドミントンで期間は3ヶ月。赴任国はネパールです。
活動場所は首都のカトマンズとなっていたので「3ヶ月だけなら」と思って決めました。実はそこには後進国ならではの重要な事情があったからです。
これは他の人にも参考になることなので確認しておきましょう。
後進国の大気汚染状況
カトマンズは以前にも渡航歴があったため大気汚染状況を把握していました。
ですので「3ヶ月だけなら」という判断だったのです。因みに、大気汚染度は世界ワースト5以内。
マスクをして歩いても鼻をかむと黒いものが出てくるような状況です。
こういった事情を知らずに現地に来てみるとせっかくやる気や情熱があっても身体的被害が半端ではないということもあるでしょう。
それを知らずに2年だったとしたら・・・?
給与が気になる?OK教えてあげるよ
一応ボランティアという名目なので給与という認識ではありませんが、短期ボランティアでも活動費と準備金を受け取ることができます。
準備金はどの国でも一律77000円ではないでしょうか。
他の国に派遣される人に聞いたわけではないので正確なことは言えませんが、準備金が国によってバラバラということはないと思います。
給料ではなく活動費
活動費は僕の場合3ヶ月ですので、渡航前に一括で入金されていました。大体25万円ぐらいでしたかね。ですので1ヶ月換算ですと約8万円ちょっとなります。
活動費に関しては国、または同じ国でも地域によってばらつきがあるかもしれません。国によってばらつきがあるのは当たり前ですが、同じ国内でも短期の人がばらつきがあるのかどうかまで確認は取れていません。
ただ、長期の人に聞くと同じ国でも地域によって多少のばらつきはあるようです。(首都と田舎では物価の格差があるため)
どれくらいの生活費?
生活費に関しても国や地域によってばらつきはあるでしょうが、今回は僕が今現在派遣されているネパールの首都カトマンズでお伝えしましょう。
基本的に住居に関してはJICAから与えられているドミトリー(共同生活所)があるので住居費用はただです。
しかし長期の人は現地で部屋を自ら探して賃貸契約をします。
それ以外でお金がかかるとしたら食費と交通費くらいでしょうか。
交通費に関してはバス移動で15ルピー(約20円くらいかな。2018年1月現在)食事に関しては1食100〜300ルピー(120円〜350円)くらいでしょう。
ですので1日1000円かからない程度で生活できます。また、僕の場合スポーツ分野(バドミントン)ですので協会の方と食事に行くことも多く、食費もあってないようなものです。
まあ、金銭的なことに関しては気にする必要は無いのではないでしょうか。
年々参加希望が減っている=合格しやすい?倍率は?
そもそも日本は人口減で絶対数が減っているので特別不思議なことではないのですが、青年海外協力隊は年々参加希望者が減っているそうです。
ですので、これから行きたいと考えている人にとっては吉報でしょうか。ただ、前途したように特別なスキルの必要ない職種に多くの参加希望者が集まっている傾向は変わっていないので、そういった職種の倍率はあまり変わっていないかもしれません。
それに伴なうように、国民がODA等の海外ボランティアへの意義を支持しなくなってきたことで、国民理解という意識も減ってきているようです。
「自分の国すらおろそかになっているのに外国へ支援している場合か」と。
でもこの考えって個人的にはちょっと乏しいなと思ってしまいますね。
短期の方が倍率は高い?
職種を見て分かる通り長期に比べてかなり狭められています。
中々短期間で伝えれるものって多くはありませんし、できることなら長期的に活動して信頼性を高めていきたいでしょうしね。
「狭き門」というよりも自分に合った職種を探すのが大変といった感じかもしれません。
短期で募集する理由
現地に着いて「なぜネパールは短期で募集をかけたのか?」とJICAのスタッフに尋ねたところ、
「今まで長期で募集をかけていたけど全く集まらなかった。私がネパールに配属になったので何とかならないかと話をして“まずは短期で募集をかけよう”となった」ということです。
他の案件は分かりませんが、短期で募集が出る案件の理由はこういうところにあるようです。
短期ボランティアに大学生が多い理由
短期派遣での事前研修に大学生が多かったのでこのような記事も書いておきました。
こちら→短期での青年海外協力隊は大学生が大半!久々に大学生に戻る気分に!
大学提携というジャンルがある
リンクした記事にも記載してありますが、大学とJICAでは大学提携という結びがあるため、僕が受けた春休み期間は大半が大学生の人たちばかりでした。
またそれを抜きにしても大学の休みを使って短期で海外ボランティアというのは一般的な社会人に比べて受けやすいという理由もあるでしょう。
大学生なら後進国で自分のスキルや経験を磨いて、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもできるでしょうしね。
健康診断で不合格になる人も
今回は短期(3ヶ月)で派遣のため健康診断はありません。しかし長期となってくると、健康診断があります。ということは、スキルがどんなにあっても、語学に問題がなくても健康診断で何か異常が見つかれば不合格となるわけです。
この健康診断は一次試験を通過した人が対象となります。
どのようなことで異常とみなされるのかは分かりませんが、こればかりはどうしよもありませんね。2年間、医療機関の発達していない地域に行くことが大半ですからかなり重要視しているのでしょう。
健康管理は確実に!
JICAがこれほどまでに健康診断に慎重になる理由として、派遣される人が赴任する国でトラブルになると非常に困るわけなんです。
困るという言い方に少し語弊があるかもしれませんが、JICAとは国の税金で成り立っている組織であって、赴任する人がどこかの国で病気になってボランティアができないとなると、それまでにかかった費用はまるで無駄な税金になるわけです。
それも一人派遣するのに、研修から含めると相当な税金が投入されているわけですから。
こういったことを未然に防ぐためにも、事前の健康診断では最低限数値で異常が見られない人しか派遣できないというわけです。
どれくらいがラインなのかは僕は知りませんが、体に何か不安を抱えている人は事前に完治できる病気であれば完治しておくことをお勧めします。
まとめ
どうしても海外ボランティアに行きたくてそれでも合格しないという人は語学や他のスキルを磨くことに時間をかけても良いかもしれませんが、
興味がなくても短期ボランティアで競争率の低そうなところに焦点を当てて、ここでまずは経験を積んで長期ボランティアに参加するという手を考えても良いでしょう。
ここで経験を積んでおくことによって、スキル以外のアドバンテージを持つことはできます。
参加希望者は年々減少傾向にあるので相対的な合格率は高くなっているはずです。今の日本を考えるとその分もしかしたらシニア派遣の方は増加傾向にあるかもしれませんね。
また、スキルの問題ではなくて健康上の問題で派遣取りやめにならないように、普段から健康に関しては気を配っておくことも大切な自己管理の一つかもしれません。
是非とも自分の希望する国や職種に貢献できるよう頑張ってください。
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