デフリンピックとは?
デフリンピックとは聴覚に障がいがある方達が参加できる聴覚障がい者のオリンピック版です。
英語で聾唖者のことをDeaf(デフ)と呼びます。そこからとってデフリンピックとなります。
このデフリンピック、国内の認知度ではある調査では3%以下です。
出場できるのは聴覚障害者のみ
多くの人が知らないことですが聴覚障がい者の方々はパラリンピックに出場することはできません。
なぜなら聴覚障がいのある方は音が聞こえないもしくは聞こえにくいというだけで他の障がい者のようにスポーツをやるのにハンディキャップが大きい訳ではないからです。(競技にもよるが)
ですので競技レベルでいうとオリンピック→デフリンピック→パラリンピックとなるわけです。
ただデフリンピックの知名度というのは国内ではあまり多くの方は知らないことでしょう。
どうして知名度的に低いかというとオリンピックやパラリンピックと同じ年にやらないもしくはできないことが一つの原因だと思います。
ちなみに2016年のオリンピックとパラリンピックはブラジルでしたが、デフリンピックは2017年にトルコでした。
去年まではトルコ自体情勢も不安定でしたので無事に開催され、何事もなく終わってよかったですが。
バドミントンは?
バドミントンは2005年に手塚満里さん(旧姓石井)という方がデフリンピック女子シングルスで優勝して以来世界大会での優勝はなかったと思います。(僕の記憶が正しければ)
今回女子シングルスで長原さんという方がデフリンピックで3位になりました。
デフリンピックは聴覚に障がいがあるだけですのでバドミントンの世界レベルが低い訳ではありません。
バックアップについて
ただ健常者スポーツと違い少ない予算の中で好成績を残している彼らに国や日本協会はさらなるバックアップをお願いしたいとこです。
僕が聞いている範囲ではそのようなバックアップはロシアがとても手厚いと聞いています。
国からおりる予算であったりメダルを獲得した後の賞金であったりと。
日本もスポンサー企業が集まる競技や選手だけでなくこういったところへも充実した予算が降りるようになってくれればと思います。
パラリンピック競技自体もそうですがパラのバドミントンも知名度的に上がってきている今日この頃ですのでデフリンピックも多くの人に知れ渡って欲しいと思います。
なかなかテレビ中継などがないと難しいのかもしれませんがこれだけインターネットがある時代ですのでネット配信などでもいいですね。
しかしやはりと言っては何ですが、やはりここでも女子選手の活躍が目立ちますね。
音のないバドミントン
多くの人は音のないバドミントンというのを経験したことがありません。
僕たちは耳が聞こえるが故に意識はしていませんがシャトルの音でショットを判断していることがよくあります。
早いカットなどがそうかもしれませんね。
一度耳栓をしてバドミントンの試合をしてみてください。自分がいかに音に頼って体が反応していたかがわかるでしょう。
またこれは練習の方法としても良いかもしれませんね。音をシャットアウトすることで体の反応や動体視力のトレーニングにもなります。
ろうあ者の多くの人は耳が聞こえないことによって三半規管のバランスがあまりよくない人が多いように思います。
その中でデフリンピックの日本代表に選ばれる選手たちは三半規管のバランスが一般的のように感じます。
こればかりは持って生まれた能力もあるので皆が皆鍛えるのは難しいところでしょうか。
デフリンピックの今後
バドミントンも日本代表選手やリーガーの選手がパラリンピックの選手と一緒にイベントを行うような時代になりました。
これは素晴らしいことだと思いますし、スポーツだからこそできる表現でもあると思います。
ただ個人的には今後デフリンピックの代表選手とのイベントなどもあってほしいと思います。
きっと多くのバドミントン選手なら小学校や中学校の頃に聾学校の生徒と対戦をした経験があると思います。
今の時代のバドミントン選手にはそういった役割もできることですし人気もあります。
デフの方々ができないことに知名度のある方企業が練習への参加を許可したりイベントに協力参加することで国民の注目度も変わってくることでしょう。
東京オリンピックへ向けてスポットライトの当たるスポーツの発展だけでなくその波及を様々なところへ与えてほしいと思います。
また今の所4年後のデフリンピックはイランとアルメニアの共同開催が予定されています。
個人的意見
これは僕個人の意見になりますが世界各国を見て周ってきて思うことは、先進国の定義はすでに経済発展ではないと思います。
今の世の中の先進国の定義は障がいのある人たちがいかに豊かに暮らせるか。これが先進国の定義だと思います。
確かに日本は他の国に比べると豊かな方ではありますが北欧などに比べるとまだまだかなと。
今後はそういったところも日本らしく先進国であってほしいです。
長原さんおめでとうございます!これからも頑張ってね!