[23日目]全ネパ選手権に向けて試合練習をするも選手が大会があることを知らないという奇跡

バドネパール代表コーチ

ネパール最大のバドミントン大会ネパール選手権

ネパール代表監督の方から「3月11日よりネパール選手権が始まるから試合練習を入れて欲しい」という話があったので、今日より練習メニューを試合中心に変更。

しかしながらどの選手がどの種目(シングル ダブルス)にエントリーしているかわからないので選手に聞いてみることに。

「あのさ、今月の11日から始まるネパール選手権の試合なんだけど・・」

「え?何それ?」

「・・・」

「・・・」

「えー?!代表選手が選手権の試合があること知らないのー?!」

奇跡やーん!!

いっつも長い時間何を話してんだよ。

代表の選手が一番大きな大会を知らないって、トレーニング以前の問題では?

ちゃんとどの大会に向けて練習してるのかはっきり目的を持たせてあげてね★

 

初めての試合練習形式

僕自身ネパールに来て初めて行ってもらう試合形式の練習。

本来は僕がトレーニングに携わる間、試合形式の練習は行うつもりはなかったのですが、流石に全ネパがあるとなるとそういう訳にもいかず試合練習を。

正直なところどれくらいのレベルかは試合を見たことがなかったので、ここでレベル確認も行う感じですね。

バドミントンネパール代表選手試合練習

女子はこれから

女子選手のレベルはまだまだこれからという感じですね。

中学生の県大会レベルくらいでしょうか。

近隣諸国の中国やインドが強いだけにもっとレベルを上げていきたいところですが、そもそも男尊女卑の風習があった国柄仕方ないかなとも思います。

 

男子は練習に困る

いかんせん練習に困るのが男子選手。

最近はほぼ毎日3人程度の選手しか集まらない。

その中で練習を回すので、いくら試合をしてもやっぱり飽きるし中々ね。

 

ダブルスのランキングがない

バドミントンを知らない人に説明すると、バドミントンってシングルスとダブルス、そしてミックスダブルスという種目があってそれぞれにランキングがあるのが一般的な形式。

しかし、ネパールではシングルスのランキングしかなくダブルスへのフォーカスが低い状況。

ですので、先日の大会でも日本代表と試合をしてもこの程度の試合になりますね。

まあ今は日本の男子のダブルスもレベルが高いので簡単に試合をできるレベルでないことは仕方ない。

そもそもダブルスの練習を教える人もいなければ、選手が揃って練習できることも多いわけではないので、まずは環境からというところでしょう。

今や日本代表選手よりネパール代表選手の方が詳しいTABMINTON。

ニッチすぎて笑えてくるぜ。

 

試合練習になると集まるギャラリー

どうしてなんでしょう?

どこからともなく嗅ぎつけてくるギャラリー。

気がつけば勝手に座って監督さながら試合を見学。

それだけならいいものの、ペチャクチャ喋って大笑い。

いやうるさいのなんの。

まあ君たちの国だからいいけどさと思いながら放っておいてはいたのですが、途中からなぜか爆音で音楽をかける輩が登場。

「いやー、うるせー!!」と思っていたらまさかの犯人は

ネパール代表監督!!

代表選手が試合練習をしている時に爆音で音楽をかけるという概念が存在しない僕にとっては正直ストレスでしかない。

国や文化の違いはあるからと思って黙認してはいるものの、どうなんでしょうね?

何が正しくて何が間違っているのか。

そもそも正解も不正解も世の中には存在しないということで自分解決。

そうでも考えないとやってられない。

 

初体験

ダメですよ。見出しだけで変な想像は。

さて人生初のテーピングを行うニタちゃん。どうやら足が痛いとかなんとか。

テーピングといってもキネシオテープですが。

しかしこちらで手に入るテーピングはかなり質が悪いと山下君。

どうやら粘着力が弱いとか。

おそらくネパールにあるテーピングといっても国内ではそんなもの生産されるはずもなく、中国製か何かでしょう。

そもそもがテーピングを行ったことのある選手がほぼほぼいませんし、できるスキルのある人もいませんからね。

まあこれを機に覚えてくれたらいいのですが、いかんせん学ぶ努力をあまりしないのがネパールの特徴。

 

慣れの恐ろしさ

国自体が支援慣れしているせいもあって、自ら学ぶということが概念として備わっていネパールの多くの人々。

彼らが悪いわけではない。支援される側の国で育てば、人間って皆学ばなくなるのが普通だと思います。

親がいつまでも子供の世話をしていたら世話をされるのが当たり前と子供が感じて育つように、国が長きに渡って支援され続けると国民のマインドもそれが当たり前になってしまう。

 

だから物を大事に扱うという概念もないし、自分たちの国を綺麗にするという思想もない。

街を歩けばユニセフや他国のボランティアの車が多く走っているんです。そう、色々な国がネパールを支援し続けているのです。

 

でも残念なことに彼らはすでに支援慣れしすぎてはいないかと勝手に思ってしまいます。

結局ネパールの発展を妨げているのは他国の支援なのかなとか。

「共有」することと「支援」することの違い。

様々な国があって、それぞれの思想が違うので簡単に同じマインドで物事を見ることはできませんが、他国の支援から脱却させるには自らの足で立ち上がるように仕向けなければいけないのではないかと。

まあ発展途上国も先進国も互いに様々な問題はあるので、どれが正しくてどれが間違っているかは分かりませんがね。

 

24日目の記事はこちら↓
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信じていれば奇跡は必ず起こる 僕がネパールにいる間に絶対に起こらないと思っていたメンバーのコンプリート。 でもわずかな希望にかけてみるものですね。 信ずるものは救われる。やっぱイエス・キリストってすごいなー。 ジ...
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